原稿|賞状の書き方 縦書き編
※例文は架空の団体・個人名です。
賞状作成の第一段階として、賞状の原稿を検証していきます。自分で考えた原稿であれば、検証する際にも修正できますが、原稿を依頼主から渡されたのであれば、賞状は原稿に忠実に作成するのが基本です。しかし、依頼された原稿に気が付いた点があれば、依頼主に失礼の無いように修正を提案します。
自分で考えた原稿の場合
賞状の文字数は90文字〜120文字が標準的で、最も美しく見えます。多くても150文字くらいに抑えたほうが良いでしょう。しかし、敢えて手紙調に作られた、長い文章の個性的な賞状もあります。その際には200文字〜300文字と言う事もあります。
主文は美しく見せる為のコツがあります。それは、文章の数を少なくする事です。つまり、「〜しました」「〜でした」などの文章の区切りをできるだけ減らす事です。基本的には1〜2ヶ所におさえ、多くても3ヶ所程度に抑える事がポイントです。
依頼された原稿の場合
- 句読点を外す事(※一般的に句読点は外す)
- 敬称の確認(※殿が一般的)
- 主文内の数字を漢数字にするかどうか
- その他
賞状の書き方や賞状のルールなどは、専門知識なので一般的に知られている事ではありません。ご依頼主に失礼の無いように、賞状の一般的なルールに沿って修正案を提案してください。贈者は受者に対し、心のこもった賞状を贈りたいと考えています。その意図をくみ取り、原案を出来るだけ崩さないように心掛けます。
レイアウトを考える
原稿が固まったら全体のレイアウトを考えていきます。まずは【表題】【受者名】【主文】【日付】【贈者名】をはっきり分け、それぞれのレイアウトを考えていきます。
改行
【表題】【受者名】【主文】【日付】【贈者名】がハッキリしているのなら、【主文】以外の【表題】【受者名】【日付】【贈者名】はレイアウトの基本ルールが決まっているので、それに当てはめるだけです。
【主文】の改行は全体のバランスにも影響を与えるので、シッカリ考えていきます。【主文】の行数は一般的に4行〜7行、文字数が多い場合は8行〜9行の場合もありますが、よほど文字数が多くない限り、4行〜7行で納めた方が賞状は美しく見えます。
全体のバランスと主文の行数を考え、また主文の1行に入れる文字数も考慮に入れつつ、改行の場所を決めていきます。
レイアウトの数値を計算
主文の改行の位置も決まり、【表題】【受者名】【主文】【日付】【贈者名】が賞状のどの部分に配置するのかが固まったら、レイアウトする細かな数値を考えていきます。
数値の単位はmm。【A3】【枠有】の賞状は、枠内の横幅が334mmです。全体のバランスを考えながら、原稿の段階でレイアウトの横幅の数値を割り付けてしまいます。
横幅の数値まで計算が終わったら、実際に定規と鉛筆でレイアウトの線を書きあげていきます。
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