原稿を検証し、パーツの配置、主文の改行、パーツと余白の寸法が決まったら、賞状をコピーした用紙にレイアウトの線を引いていきます。
レイアウトに必要な用具は、シャープペンシル(えんぴつ)、消しゴム、方眼直定規、電卓等です。包含直定規は40㎝サイズがとても便利で、1本は欲しいところです。定規は複数持っていると作業効率が上がります。
まずは原稿を三つのパーツに分けます。下図のように『A』『B』『C』にわけ、それぞれの寸法を合算しておきます。
『A』『B』『C』の3つのパーツを合算しておくことにより、レイアウトの線が引きやすくなり、またレイアウトの時に生じる誤差を少なくすることができます。
まず、賞状をコピーした用紙に基本線を引いていきます。
横書き賞状場合、初めに線を引くのは中心の線です。横書き賞状は、常に中心の線が基準となるので、枠の柄を見ながら正確に中心線を引きます。
天地両方の枠の柄に沿って線を引きます。このひかれた線の中が、実際に文字が書かれるスペースとなります。【A3】【横書き】【枠有】の賞状の場合、天地のスペースは(賞状のメーカーにより異なります)320mmです。
左右の線も枠の柄に沿って引きます。賞状の用紙と並行になるように正確に引きます。左右の線を引いたら、次に左右の線それぞれから15㎜内側に平行の線を引きます。この線の内側が字を書くスペースとなります。
原稿で分けた『A』『B』『C』になるように2本の線を引きます。3つのエリアに分ける事により、全体のバランスを見る事ができ、またレイアウトの線を引くときに誤差を少なくすることができます。
『A』『B』『C』それぞれの場所にレイアウトの線を引いていきます。どんなに細い線を引いても、線の幅は必ずあります。何本も引いていくうちに誤差が生じますので、『A』『B』『C』それぞれのエリアで上手に相殺するのがコツです。
レイアウトの線が引ければ、下書きを書き、毛筆で清書をするだけです。賞状作成において、毛筆の技術と同等、もしくはそれ以上に大切なのが、レイアウトの知識と言えます。